ヨガのポーズをに日常生活に活かす
- EN-YOGA Studio
- 11月3日
- 読了時間: 4分
【運動機能学からみたヨガ】ポーズが上手いだけではもったいない!日常に「活かせる身体」って?
ヨガの指導をしていると、ふとした疑問が浮かんできます。
多くの方が、健康のため、肩こりや腰痛の改善、リフレッシュといった目的でヨガを始められます。
ご自身に「運動が足りていない」という自覚を持って来られる方も少なくありません。
熱心に練習を続けた結果、ポーズは格段に上達します。アサナの形も美しく深まっていきます。
しかし、ここで一つの壁にぶつかります。それは、なぜポーズが上手になってもその動きを日常生活で使いこなせないんだろうか?ということです。
形が綺麗でも「活かせない」なら機能を持て余している
ポーズの完成度と人生の活動力を結びつけられなければ、私たちは身体が持つ本来の運動機能を持て余していると言わざるを得ません。
たとえばボールを投げる、野球やゴルフのスイング、走る、跳ぶ、泳ぐといった運動を考えてみてください。これらはすべて地面からの反力(床反力)を効率よく使って力を生み出す動作です。
ヨガで繊細な内観力や身体のコントロール力を養うことは、動作の土台として非常に重要です。しかし、そのコントロール力を「使う体験」がなければそれは机上の空論になってしまいます。
本当に大切なのは「ポーズの完成度」ではなく、「日常動作への変換能力」です。
身体は体験を通してのみ動作に繋げていくことができます。その動作の経験が足りないと、いつまで経っても身体能力を引き出せないままなのです。
「チャーハン」から「海鮮あんかけチャーハン」へ応用する力
この関係性を料理に例えてみましょう。
最初はシンプルなチャーハンしか作れないとします。
しかし、炒める・刻む・揚げる・煮るなど、さまざまな調理の経験という「材料」が豊富にあるほど、応用が効いてきます。シンプルなチャーハン作りで基本を磨きつつ、最終的には海鮮あんかけチャーハンも作れるようになるのです。
私たちの身体も同じです。
ヨガは、あくまでも身体を動かす「動作の質」を高めるためのツールであり、「健康」の全てではありません。
真に健康な身体とは、多様な動作ができる応用力のある身体のことです。
ヨガで培った「質の良い動き」という土台に、「多様な動作経験」という材料を蓄えていきましょう。
日常に生かす「動作の材料」を蓄えよう
公園で鉄棒にぶら下がる、全力で走る、うんていで横移動をする、ジャングルジムで登ったり降りたりする。こうした「遊び」のような動作をあなたの身体にどんどん蓄えてみてください。
ヨガで内観する力を蓄え身体を動かして日常に生かす。
この双方向の経験こそが私たちの「活かせる身体」を作っていくのですから。
下の写真は、全身の協調的な動きによるジャンプ動作です。

ジャンプ前の沈み込み(下肢の伸張)から直後の爆発的な立ち上がり(短縮)への迅速な切り替えです。このサイクルにより、筋肉と腱がバネのようにエネルギーを蓄積・解放し、大きな力を生み出します。
股関節、膝関節、足関節を同時に、かつ素早く伸ばします。
特に足首の底屈は、股関節や膝関節の伸展を助け、最大パワーの増加になります。
腕を大きく下から上に振り上げることで、反作用を利用して体をさらに高く持ち上げ、ジャンプの力を増大させます。適切なタイミングで腕を振り下ろすことで、地面から受ける力(地面反力)を増やします。
地面に触れている時間が短いほど、より高いジャンプ力につながります。強い体幹は、全身の力を効率的に地面に伝えるための土台となります。ジャンプ動作中の体のバランスを保ち、怪我を防ぐ役割も担っています。
大きな衝撃を和らげ、次への動作に繋げるための減速とエネルギー吸収を体幹と繋げます。
ハンドスタンドで起こる身体の協調性
ハンドスタンドは全身の協調性が求められる複雑な運動です。
関節の動きの学習:
肩、肘、手首、股関節など、複数の関節が協調して動くことで、重心を支持基底面に保ちます。
体幹の安定化:
体幹を安定させることで、より効率的なバランス制御が可能になります。体幹の筋肉を意識的に使う練習が必要です。
わたしは新体操もダンスも未経験です。
けれど日々の練習と身体の学びで写真のように真っ直ぐなハンドスタンドができるようになりました。
たくさんの経験をしに是非EN-YOGA Studioへ実践にきてください。
誰もが必ずできるようになります。
そして11月23日は渋谷でイベント登壇します。
テーマはインバージョン(逆転)クラスですが、初心者の方も実践者の方も楽しめる内容なのでぜひご参加ください。
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真紀
